能楽記事アーカイブ
11月11日 昨日は、観世九皐会矢来能楽堂にご来場賜りまして、誠にありがとうございました。お陰様で懸案の大曲「景清」が終わりました。お客様並びに関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。 予定通り約80分に収まりました。 今回の景清は、髭なしの面で、下に居座のまま演じる型で、矢来観世家の古い伝承の型を入れさせていただいての舞台でした。 昨日は、 後見は中森師、地謡 は、観世喜正先生を地頭に先輩方が後列に入り、囃子方は、一噌先生をはじめ流儀を代表する先生方が囃されて、しっかりと景清の世界を作っていただきました。ベテランに囲まれての盤石の舞台でした。 これだけベテランに囲まれると流石に安心感が全然違うなあと思いましたね。ありがたかったです。 昨日は、お客様も、最後の杖の音を幕に入っての最後の1音まで拍手を待って静かに聴いていただき、見所の皆様にも最後まで舞台を一緒に作っていただいた感じがしました。 誠にありがとうございました。 私の九皐会 矢来能楽堂でのシテは、来年9月までありませんが(鎌倉能舞台さんで1月に平忠度を勤めます) 来年は九皐会では、今度は「班女」の恋する女を演じますので、是非、ご予約くだいませ。よろしくお願いいたします。 この度は、誠にありがとうございました。 10月16日 景清の解説ページ作りました。 リンク 連休は、催し物続きで、九皐会定例を挟んで、桃李の会コラボ企画公演(艶やかでした!)や囃子会、石濱神社御鎮座1300年記念薪能、そして学生能公演と、あちこちお手伝いに伺いました。いずれもお天気で良い催しでした。 そんな中、先週末、来月10日の景清の稽古能をさせていただきまして、だいたいの感じが掴めました。この曲、ほんとにシテのセリフ語りが多い。セリフ劇、人情劇の名曲。 その分お客様には、分かり易い、共感しやすいのではないかと思います。 この曲思い出がありまして、以前、新潟中越地震の後に、新潟県内で公演があり、中止にならずに伺ったら、会場はビッシリ満席で、いつもと違う熱気と緊張感で、父のツレを勤めました。 現地の人曰く、地震があって、その後大変で、心が疲弊しているので、能のようなものを皆んな見たがっているんだと聞かされて、無事に舞台が済んでお客様に喜んでいただけて、ホッと胸を撫で下ろしたのを覚えています。(その時は、県内の近くに景清寺という、所縁の地があるの...